シェフごはんコラム

やっぱり一度は手作りしたい!本格レシピに挑む「基本のお菓子」

見て胸キュン♪食べてほっぺたとろけるのが、そう、スイーツ。デザートに、おやつに、プレゼントに、と、手作りスイーツが活躍する機会はあるものの、一から手作りにトライするのはバレンタインだけ・・・という方も少なくないはず。せっかく料理に目覚めたのですから、お菓子作りにもチャレンジしてみては?

今回は、王道の焼き菓子2種と、なめらかさが人気のフルーツムースの作り方を、あのパティシエ辻口博啓氏のもと、お菓子教室の運営や商品開発部門を担当しているモンサンクレール横田 康子シェフに教えていただきました。

パウンド・ショコラ(チョコレートのパウンドケーキ)

パウンド・ショコラ(チョコレートのパウンドケーキ)

パウンドケーキの作り方としてはもっともポピュラーな方法のひとつ「シュガーバッター法」を使ったレシピ。ポマード状のバターにグラニュー糖を混ぜ、白っぽくなるまでしっかり空気を含ませながら泡立てます。ガナッシュを加えて卵、粉を加えて焼成、という手順ですが、重要なポイントが“温度”。泡立てたバターにあとから加えるガナッシュ、卵、どちらもバターの温度に合わせておかないと、バターが溶けたり、固まったりしてせっかくの泡立ちを損ねてしまいます。また、卵を加えるときは分離しないよう数回に分けて、その都度しっかりなじませるようにしましょう。

レシピを見る

ウィークエンド・シトロン(レモンのパウンドケーキ)

ウィークエンド・シトロン(レモンのパウンドケーキ)

週末に大切な人と一緒に食べるお菓子、というロマンティックな名のケーキ。フランスの伝統菓子で、レモンが爽やかに香るパウンドケーキです。こちらは、「シュガーバッター法」ではなく溶かしバターを使って作ります。ポイントは、卵の泡立て。卵白の表面張力を弱め、泡立つ力をより強くするために、必ず湯煎にかけ40度に温めます。その際、あらかじめ卵に砂糖を加えておかないと、卵が熱で固まってしまうので、忘れずに。焼き上がったら、型ごとタオルの上などにポンと落としてケーキの中に溜まった蒸気を逃がします。こうすると、焼き縮み防止に。

レシピを見る

ムース・オ・ミルティーユ(ブルーベリーのムース)

ムース・オ・ミルティーユ(ブルーベリーのムース)

軽い口当たりで食後のデザートにもピッタリのムース。こちらも大切なポイントとなるのが“温度”。まずはゼラチン。口溶けの良さが魅力のゼラチンですが、その分低温でも溶ける性質をもつため、必ず氷水につけて冷蔵庫でふやかすこと。室温においておくと溶けてなくなってしまいます。もうひとつが、生クリーム。こちらも温度にとっても敏感。5度以上になると不安定になり、分離してしまうこともあるので、必ず使う直前まで冷蔵庫に。ホイッパーも一緒に冷やしておくといいでしょう。固すぎず、やわらかすぎずの7分立てがムースにはピッタリです。

レシピを見る

パウンドケーキは、焼きたてよりも一日寝かせた方がさらにおいしくなるので、前日に焼き上げておくのがベストですね。温度や計量など細かなポイントはあれど、作れば作るほどハマってしまうのがお菓子作りの世界。ハマってしまったら、横田シェフが講師を務める「SUPER SWEETS SCHOOL 自由が丘校」で、実際にプロの技法を学ぶのも手です。遠くて行けない、という方にはシェフごはんがついています!シェフに教えていただいた「スポンジ生地の作り方」や「メレンゲの泡立て方」など、お菓子作りの基本のスキルを動画で紹介。こちらは近日公開となりますので、どうぞお楽しみに!

文:一杉さゆり
写真:千々岩友美

  • facebookにシェア
  • ツイートする
  • はてなブックマークに追加