もやし

もやし

「もやし」は、じつは植物の名前ではなく、豆、米、麦、野菜の種子を水にひたし、日光を遮断して発芽させた若芽の名称です。一般にもやしとよばれているのは、けつるあずきから作るブラックマッペと、緑豆から作る緑豆もやしのことをいいます。種類は、更ににどんどん増えています。食材として古代中国から食べられていましたが、日本では江戸時代に薬用として黒豆もやしなどの記録があります。しかし、現在のようなものは、明治時代末の頃から中華料理店用に生産が始まったようです。もやしは、原料となる豆を熱湯殺菌し、発芽室に入れて日光を遮光し、地下水やミネラルウォーターを使って発芽・育成し、約1週間で収穫できます。種皮や細かい根などを洗い流し、洗浄・包装され出荷されます。

食材のトリビア情報

【もやしの形】
まるでおじぎをしているようなもやしの形。それは暗いところで育ち、茎の曲がったところで土を押し上げて伸びるためなのです。先端の芽で直接押し上げて傷をつけないようにという防御でもあります。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 通年
栄養素トピックス アスパラガスにも含まれるアスパラギン酸を含むので、疲れやすいときに摂るのがおすすめです。ブラックマッペもやしと緑豆もやしにはアスパラガスと同じくらい、大豆もやしにはアスパラガスの2倍・890㎎/100gのアスパラギン酸が含まれています。(※1)

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)アスパラギン酸
選び方 ひげ根が白く透明感がありきれいなものが良質です。茎は太くしっかりしていてツヤのあるものが良質でしょう。豆が開いていないものが新鮮です。
保存 袋のまま冷蔵庫で保存します。1度開封したもやしは、保存袋に入れ口を軽く閉じ、冷蔵庫に保存します。さっと炒めるか熱湯をかけるなど軽く加熱し、冷めたら保存袋に入れ冷蔵庫または冷凍庫で保存すると少し長持ちします。
調理ポイント 少し手間はかかりますが、ひげ根の先端部分を手で折り取ると、料理の仕上がりがきれいになり、口当たりもよくなります。最近では「根切もやし」という商品もありますが傷みが早いので、早めに使いきりましょう。
加熱する場合はさっと炒めたり茹でる程度にして、シャキシャキの食感を残しましょう。
品種や種類 けつるあずきから発芽させ、ラーメンや、おひたしに向く「ブラックマッペ」、緑豆から発芽させ、軸が太めで甘味があり炒め物や鍋物に向く「緑豆もやし」、大豆から発芽させ、歯ごたえがありビビンバやナムルに向く「大豆もやし」、ムラサキウマゴヤシという牧草を発芽させた生食できサラダに向く「アルファルファ」などがあります。

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