ピーマン

ピーマン

ピーマンはとうがらしの仲間で、中南米原産のとうがらしがコロンブスによってヨーロッパに伝わり、辛味のないとうがらしを改良して誕生しました。日本で栽培が始まったのは明治時代で、一般的に食べられるようになったのは戦後のことです。「ピーマンに無駄花はない」といわれるほどよく実をつける野菜です。緑色のピーマンは実は未熟な果実で、熟すにつれオレンジ色から赤色へと色づきし甘味も増していきます。花が咲いて、緑から赤く熟すまで約7週間ほどかかります。緑の状態なら3~4週間で収穫でき、しかも完熟まで待つよりも収穫量も多く、栽培の手間も植物としてのピーマンへの負担も少なくてすむのです。緑黄色野菜が健康によいと広まって、ピーマンの鮮やかな緑が好まれたことも緑のピーマンが広まった要因でもありそうです。

食材のトリビア情報

【ピーマンの名前の由来】
ピーマンは英語由来ではありません。ピーマンという名前はフランス語の「piment」に由来しています。しかしPimentとはピーマンではなくとうがらしのことを言います。ピーマンは英語で「bell peppper」や「green pepper」、フランス語では「poivron」と言います。辛味のあるとうがらしが先に日本に伝わってきたので、その流れから意味がずれて辛味のないとうがらしをピーマンと言うようになりました。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 6月~9月
栄養素トピックス 緑ピーマン、赤ピーマン、黄色ピーマンの中では、赤ピーマンがβーカロテン、ビタミンE、葉酸、ビタミンCを1番多く含みます。カルシウム、マグネシウム、ビタミンKが1番多いのは緑ピーマンです。(※1)

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)βーカロテン、ビタミンE、葉酸、ビタミンC、カルシウム、マグネシウム、ビタミンK
選び方 ヘタの切り口がみずみずしく、鮮やかな緑色をしているものが新鮮です。緑色が濃く、色が均一でハリとツヤのあるものを選びましょう。外からさわってしっかりしていて、肉厚のものが良質です。
保存 保存袋に入れて冷蔵庫で保存します。保存期間は1週間ほどです。水気は傷みの原因になるのでしっかり拭き取ってから保存しましょう。刻んでかために塩茹でしたものを小分けにし、冷凍庫で保存することもできます。
調理ポイント 最近のピーマンは品種改良により苦味や独特の青臭さが軽減されているので、生食もおすすめです。本来ビタミンCは熱に弱いですが、ピーマンは肉厚のため加熱によるビタミンCの損失も少なくなるので、炒め物や焼き物もおすすめです。また煮込み料理のときは、きれいな緑色が残るように加熱し過ぎには注意しましょう。
品種や種類 もっとも多く出回っているものは「緑ピーマン」です。大型で肉厚のジャンボピーマンともよばれる「パプリカ」は、サラダなどの生食や炒め物、素焼きに向いています。小ぶりで独特の苦味のない「フルーツパプリカ」は、サラダなどの生食に向いています。ピーマンには様々な色があり、赤、黄色、オレンジ、白、黒ピーマンがあります。

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