ひよこまめ

ひよこまめ

インドの食卓でよく見かける「ひよこまめ」。その名の通り、くちばしのような突起があってひよこのような形をしています。英語名もひよこを意味する「チック」に丸い豆を指す「ピー」を合わせた「チックピー」。スペイン語の名称を英語読みした「ガルバンゾー」という呼び方も日本で定着しつつあるようです。食感が栗に似てほくほくとした味わいが楽しめることから、「栗豆」の別名も。日本の気候はひよこ豆の栽培に適さないため、20世紀末まで日本ではほとんど食されない存在でした。しかしエスニック料理ブームなどから徐々に需要が高まり、下処理のいらない缶詰などの加工品も増え、カレーやスープ、サラダの食材として、近年は家庭でも用いられる食材になっています。

食材のトリビア情報

【広く各国で人気のひよこまめ】
日本では甘い煮豆や水煮缶を見ますが、インドではひよこまめを粉にした「ベサン」という粉があり、揚げ物の衣や各種菓子の生地に使われます。中近東でもペースト状にしてコロッケにしたり、煮物に入れたりと大活躍です。若く青いひよこ豆は枝豆のようにも食べられます。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 9月~11月
栄養素トピックス 炭水化物が全体の約60%を、たんぱく質が約20%を占めます。カリウムや食物繊維、ビタミンB?も含まれているため、健康に気をつかう方におすすめの食材です。(※1)

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)炭水化物、たんぱく質、カリウム、食物繊維、ビタミンB?平均比較
選び方 粒の大きさがそろっているもの、虫食いや傷がないものを選びましょう。ハリ、ツヤのあるものが美味しいとされています。
保存 茹でた豆は、保存袋などに入れ、小分けにして冷蔵庫で保存します。冷凍でも約1か月保存可能です。乾燥品は密閉容器に入れて冷暗所で保存します。
調理ポイント 日本では、水煮缶やレトルトパックの商品が多く出回っていますが、乾燥豆の場合は一晩水につけて戻し、重曹を加えてよく混ぜ、10分程おいてから茹でると、やわらかく煮えます。ひよこ豆の茹で汁は、豆の旨みが出ているので、スープのベースに使いましょう。
インドでは、水に浸けた豆を乾燥させてから割って皮をとる「ダル」という方法で、豆を煮えやすくするのが一般的です。
品種や種類 大きさが10~13mm程度で肌色の大粒種と、7~10mm程度で濃褐色の小粒種の2種類がありますが、味の違いは特にないとされています。国内で入手できるのはメキシコ、アメリカ、カナダなどから輸入されたもので、ほとんどが大粒種です。

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