えのきたけ(榎茸)

えのきたけ(榎茸)

えのきたけは本来、エノキ(榎)やコナラ(小楢)などの根元に生えるきのこで、野生のものは褐色でカサが大きく柄も短め。店頭でよく見かける、細長く乳白色のえのきたけは、菌床栽培されたものです。古くから人工栽培のものが出ているので、褐色でカサのあるえのきたけは知らない人も多いでしょう。えのきたけは、きのこの中でも柄の部分をメインに食べる、珍しい種類です。普通、きのこは薄暗いところで成長すると、カサが小さく柄が長くなりますが、えのきたけは特に光に敏感なことから、人工栽培ではこの性質を利用して、暗い場所でより白く長く育てていくのです。香りは控えめですが、淡泊な味わいで、いろいろな料理に使いやすいのが特徴です。天然ものの旬は冬~春。ハウス栽培のものは通年出回っています。

食材のトリビア情報

【話題の?!えのきたけ栽培キット】
自宅で簡単にえのきたけが栽培できるキットに注目が集まっています。栽培に適しているのは、秋~冬の寒い時期。成長が早く、1~3週間で収穫できるため、気軽に挑戦できるのがよいのだとか。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 11月~3月
栄養素トピックス 毎日の健康維持のために欠かせない栄養素であるビタミンB?が含まれています。また、食物繊維も含むため、美容と健康に興味のある女性にはおすすめの食材です。(※1)ギャバやβ-グルカンといった成分を含むことでも注目されています。

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)ビタミンB?、食物繊維
選び方 カサが開いておらず、長さがそろっているものが良質です。きれいな白色で、軸にハリがあるものが新鮮とされています。
保存 水けをふき取り、保存袋に入れて野菜室に立てて保存します。水にぬれると劣化が早くなり、風味も落ちると言われているので、注意が必要です。根元を切り落とし、袋に入れて冷凍することも可能です。
調理ポイント 水洗いする必要はないとされています。おがくずなどが気になるようなら、サッと流す程度でよいでしょう。
加熱しすぎると歯ざわりが悪くなってしまうため、茹でる場合は熱湯にサッとくぐらせる程度にし、炒めるなら短時間で済ませましょう。また、パスタや鍋物の具に使えば、カロリーを抑えつつボリュームを増やすことができます。
品種や種類 えのきたけには店頭でよく見かける乳白色の品種以外に、茶色の品種があります。カサが茶色で柄がベージュ色や薄茶色のものは、栽培用の白い品種に野生種を掛け合わせて作られました。歯ごたえがよく天然のえのきたけに似た風味があり、炒め物、汁物、鍋物などに向いています。

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