ハム

ハム

豚肉の保存方法としてヨーロッパで開発されたハムは、明治初期に長崎に伝えられ、その後、イギリス人が神奈川の鎌倉でハムの製造、販売をはじめたことで普及、定着するようになりました。豚肉を成形して塩漬けした後燻煙し、さらに加熱処理した製品が日本における主流です。豚肉に、馬肉や兎肉、羊肉を合わせて加工された「プレスハム」は日本独自の製品です。ロースハム、ボンレスハム、生ハムなど種類は多様で、その多くは加熱で風味が増します。ハムは本来は豚の後肢(モモ肉)を指す言葉です。近年では部位を問わず、肩肉やロース肉で作るものもハムとして扱われています。原料肉に牛や子羊を使用するものもありますが、これらは正式には「ハム」ではありません。ハムは世界中に100種類以上あるとされ、それらは生ハムタイプと加熱タイプの2つに大別されます。

食材のトリビア情報

【クリスマスの定番がハム!?】
日本でクリスマス料理といえばチキンというイメージですよね。でも欧米での定番はクリスマスにハム!日本のロースハムのようなものではなく大きな塊肉のハムなのです。味付けはそれぞれ異なりますが、大きいものでは10㎏にもなる豚もも肉の塊をオーブンでじっくり焼き、切り分けて食べるのです。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 通年
栄養素トピックス 使用している部位によって、脂肪の多さが異なるため、ロースハム、ショルダーハムより、もも肉を使用したボンレスハムのほうがエネルギー・脂質が低く、たんぱく質を多く含んでいます。また、食塩相当量もボンレスハムが1番多く含まれています。

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)エネルギー、脂質、たんぱく質、食塩相当量
選び方 薄いピンク色で香りが良い物、脂肪が少なく、きめが細かいものが良質です。購入するときは原材料名に記載の添加物を確認しましょう。加工方法や添加物の有無で消費期限も異なります。
保存 酢または日本酒を含ませたペーパータオルで表面を拭き、殺菌効果でぬめりを防止します。空気が入らないようにラップをし、保存袋に入れて保存しましょう。
調理ポイント さっと湯通ししたり、酢や日本酒で表面を拭くようにすると添加物が減少するので安心です。ハムを美味しく食べるには豚の脂肪の融点35~37℃以上にさっと加熱するとよいでしょう。りんごなど果物との組み合わせも味わいが深くなります。
品種や種類 日本で一般的な「ロースハム」は豚のロース肉を使用し、味は淡白で塩分が少ないものが多く、やわらかいです。「ボンレスハム」は豚のもも肉を使用しています。サンドウィッチ用に角形に仕上げたもののほか、円筒状に巻き上げた「巻きハム」が一般的です。

おすすめレシピ