やまいも(山芋)

やまいも(山芋)

やまいもには、長いも、いちょういも、大和いもなどの種類があり、畑で栽培されています。野生種である自然薯は「やまのいも」と呼ばれ、日本の山野に古くからあり、日本の主食になっていたと考えられています。長いもやいちょういもは中国の雲南地方が原産であり、紀元前から食べられていて、そこからアジア一帯に広まったとされます。日本へ入ってきたのは平安時代と考えられています。やまいもは、じゃがいもやさつまいもと違って生で食べられ粘りがあるのが特徴です。アミラーゼという熱に弱い消化酵素を含むため、生で食べるのがベストとも言われています。刻んだりすりおろしたりすると、働きもよくなります。

食材のトリビア情報

【意外と知られていないやまいもの栽培方法】
やまいもの栽培方法には、いもを切り分けて植え付ける方法以外に、葉の付け根につく「むかご」という豆のような芽をそのまま土に植える方法があります。むかごご飯などで親しまれている「むかご」ですが、実は子孫を残すという大きな役割を担っているのです。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 10月~4月
栄養素トピックス アミラーゼという消化酵素を含みます。この酵素は熱に弱いため、生で食べるとよいでしょう。また、他のいも類と同様にカリウムを含みます。(※1)ネバネバ成分のムチンが含まれる点も、注目すべきポイントです。

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)カリウム
選び方 長いもは皮の表面にハリとツヤがありきれいな肌色で太くまっすぐ伸びているものを選びましょう。また、ひげ根は取れずに残っているがなるべく元から少ないほうがアクが少ないです。ずっしりと重みのあるものを選びましょう。また、曲りは味に影響しないので、気にしなくてよいと言われています。
いちょういもは皮の表面がなめらかでハリとツヤがあり、きれいな肌色で傷のないものを選びましょう。
大和いもは、表面がしっとりと湿った感じのもので、傷やひび割れがなくなるべく凹凸が少ないもの、ずっしりと重みのあるものを選びましょう。それぞれカットされたものは、切り口が白くみずみずしいものがよいでしょう。
保存 丸ごとなら、新聞紙に包んで冷暗所で保存すれば2週間はもちます。カットしたものは傷みやすいので、ラップでぴったりと包み野菜室で保存しましょう。
調理ポイント いちょういもや大和いもをすりおろした「とろろ」は、そばにかけたり、とろろ汁にして麦ごはんにかけたりします。長いもは千切りにして、サラダや酢の物に使うとよくあいます。
加熱をする場合、いちょういもは粘りが強いのですりおろしてお好み焼きの生地に加えると、つなぎになりふんわりと焼けます。大和いもは、和菓子の原料にも使われます。焼き物、揚げ物にも向き、すりおろしたものを焼くこともできます。
品種や種類 やまいもは、長いも、いちょういも、大和いもなどに大別されます。また、やまいもが成長する過程で葉の付け根にできる丸く小さないもを「むかご」と呼びます。むかごは、ほんのり甘味がありホクホクとしており、基本的に皮ごと食べます。塩ゆでやむかごご飯、素揚げ、バター炒めなどが一般的です。

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