オクラ

オクラ

アフリカ大陸原産で、エジプトでは2千年以上前から栽培されています。日本に伝わったのは幕末頃ですが全国的に普及したのは近年です。食欲をそそる独特の粘り成分は、水溶性食物繊維のペクチンと糖たんぱく質のムチンです。オクラの花は野菜の花の中では群を抜いて綺麗でハイビスカスに似ており、通常開花後4~5日で収穫します。若採りしたものは生食できますが、採り遅れるとスジが張ってかたくなり、果肉はパサつき種が苦くなります。オクラの断面は五角形が主流ですが、最近は丸い品種も出てきています。オクラの花は花オクラとして生のままサラダにしたり、天ぷらにしたりと食用でも楽しめます。

食材のトリビア情報

【オクラはコーヒー代わりだった】
戦時中はコーヒーの入手が困難。そこで代用されたのがオクラです。観賞用として栽培されていたオクラを完熟させ種を取り、コーヒーを作っていたのだとか。このオクラを使ったコーヒーは現在も販売されています。カフェインが含まれないのが特徴です。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 7月~9月
栄養素トピックス オクラ特有の粘りはペクチンやムチンのほかに食物繊維のアラバンや、里芋の粘り成分でもあるガラクタンなどがあります。ムチンは胃がムカムカするときに摂るとよい栄養素です。(※1)粘り成分以外にも特にビタミンK、葉酸を多く含みます。(※2)

(※1)からだによく効く食材&食べあわせ手帖
(※2)日本食品標準成分表2015年版(七訂)ビタミンK、葉酸
選び方 鮮やかな緑色で産毛が密生しているものが新鮮です。切り口が変色していなく、ガクにトゲがあるものを選びましょう。実が大きすぎるものは育ちすぎて苦いです。
保存 保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室で2~3日保存します。オクラは低音障害を起こしやすいため5℃以下の保存は避け、野菜室で保存しましょう。軽く茹でて冷まし、水気を拭いて保存袋に入れ冷凍保存もできます。
調理ポイント 洗うときは、塩を使ってボウルの中でこすり洗いをし、ヘタとガクを取ってまな板の上で板ずりをします。冷凍保存していたものは自然解凍か、凍ったままでも調理できます。新鮮なうちは生でそのまま食べられます。
品種や種類 一般的に出回っているオクラは緑色の五角種で「アーリーファイブ」とよばれます。赤色の「ベニ」は茹でると緑色になってしまうので生のままサラダなどで食べるのがおすすめです。沖縄県が主産地の角が貼っていない丸いオクラの「島オクラ」や、白みがかった淡い緑色の「楊貴妃」、太くて綺麗な星形の「ダビデの星」などがあります。

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