さけ(鮭)

さけ(鮭)

さけはアイヌ語の「サクイベ」「シャケンベ」からきています。身が裂けやすいので「さけ」となったという説もあります。「鮭」とは中国でけつ魚(スズキ目の淡水魚)をさす言葉で、魚偏に「生」と書くのが正しいとされています。東京では「シャケ」、新潟県の一部では、魚の中の魚だとして「イオ(魚)」という地方名がついています。さけの旬は春から夏。若い「時知らず」は脂がのってやわらかくて頭が小さく、秋に産卵のために川をめざすものは「秋味」といい、やや脂が少ないのが特徴です。さけはさまざまな加工品としても流通する人気の魚ですが、漁獲量が非常に多い国産ものの消費は減っています。これは、油のたっぷりのった海外のさけ類を大量に輸入しているからです。

食材のトリビア情報

【天然ものは生食NG!?】
天然のさけにはアニサキス、サナダムシなどの寄生が見られるため生食は危険だとされています。これらを体内に取り込むと強い腹痛、腹部膨満、倦怠感などの症状が出ます。一方、養殖ものは寄生虫を持っている野生動物の侵入を防いでいるため、生食も可能です。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 9月~12月
栄養素トピックス たんぱく質が豊富で、成分の20%以上を占めます。また、ビタミンDを多く含むため、乳製品と組み合わせて摂るのがおすすめです。また、ビタミンB6も豊富に含んでいます。(※1)

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)たんぱく質、ビタミンD、ビタミンB₆
選び方 皮が銀色に光っていて、身の色が鮮明なものが良質とされています。黄色っぽいものは鮮度が落ちているため、避けましょう。
保存 ペーパータオルで包んでラップをしチルド室で、もしくは、急速冷凍してラップで包み、密封して冷凍庫で保存します。
調理ポイント 塩分の強い塩ざけは、2%濃度の塩水に2時間ほどつけることで、旨みを逃さず塩抜きすることができます。また、焼いて骨などをとり、ほぐしてから冷凍すると、そのままチャーハンや卵焼きに入れることができるので便利です。脂が多く旨みも濃厚な腹身は、油をひかなくてもきれいに焼くことができます。
品種や種類 一般に流通しているものは「しろさけ」で、ほかに身が赤い「べにざけ」、養殖ものや輸入ものに多い「ぎんざけ」、スモークサーモンに使われる「キングサーモン」などの種類があります。やや脂が少なく赤みが弱い「からふとます」は、主に塩マスや缶詰めに利用されます。

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