しそ

しそ

中国原産の1年草で、日本では平安時代以前から栽培されていたと言われています。漢字で「紫蘇」と書くことからもわかるように、本来しそは赤じそのことを言います。緑のしそは赤じその変種で青じそ、大葉とも呼ばれており、さわやかな香りとさっぱりとした味わいが特徴です。和のハーブとも呼ばれる青じそは薬味としてだけでなく、天ぷらにしても楽しめます。しそは葉の部分だけでなく、成長に合わせて芽や花穂、実も食べられます。赤じその芽に本葉が出てきた状態の「紫芽(むらめ)」や双葉の状態の青じその芽である「青芽」も刺身のつまや和え物の彩りによく使われます。ふりかけでよく見かける「ゆかり」は梅干しを着色した後の赤じその葉を乾燥させ、細かく刻んで粉末にしたものです。

食材のトリビア情報

【紫の葉で命を蘇らせる】
しその歴史は古く、中国でカニを食べて食中毒を起こした少年に紫色の薬草を煎じて飲ませたところ、元気を取り戻したというお話があるそうです。その「紫の葉で命を蘇らせる」ということから「紫蘇(しそ)」と名づけられたと言われています。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 青じそ(7月~10月)、赤じそ(6月~8月)
栄養素トピックス しそはビタミンCが含まれており、特にβーカロテンとカルシウムは野菜の中でも群を抜いて多く含まれています。(※1)赤じそはβーカロテンの量が青じそより少ないですが、他の栄養成分は青じそとほとんど変わりません。(※2)

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)ビタミンC、βーカロテン、カルシウム
(※2)からだにおいしい野菜の便利帳
選び方 葉の緑色が濃くみずみずしくハリがあり、葉先までピンとしていて、香りのよいものを選びましょう。葉や切り口に変色のないものを選びましょう。
保存 たっぷりと湿らせたペーパータオルに包んで、保存袋に入れて冷蔵庫で保存します。保存期間は2~3日です。空き瓶などに軸だけが浸かるように水を入れ、蓋をして冷蔵庫で保存もできます。
調理ポイント 切った青じそは水にさらすと、色が良くなり、アクが抜けます。加熱すると香りが飛び、色が悪くなるので、加熱する場合は最後に加えましょう。穂じそは実をしごいて香りづけにも使われます。赤じそを梅と一緒に漬けるときは、最初に塩でもみ、黒いアク汁を出します。このアク汁を捨て梅酢を少量かけるときれいに発色します。
品種や種類 大葉ともよばれ、独特の香りで緑色の「青じそ」は、薬味や天ぷらに向いています。「赤じそ」は、主に梅干しの色付け用として6月~8月に出回ります。赤じそのつぼみが開花した状態の「花穂じそ」や、花が落ち、実が未熟なうちに収穫した「穂じそ」は、刺身のつまや薬味などに向いています。
また、変種で韓国料理で好まれて使われる「エゴマ」は、独特の風味があり、焼き肉を包んで食べたり、漬け物に向いています。

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