トマト

トマト

中南米アンデス高地が原産といわれ、日本に入ったのは17世紀頃です。食用にされ始めたのは明治時代で、本格的に栽培が始まったのは昭和になってからです。ヨーロッパでは「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど栄養が豊富です。トマトの旨み成分はグルタミン酸で、果肉よりも種のまわりのゼリー部分に多く含まれています。サラダはもちろん、ソースにするときはそのまま入れるのがおすすめです。大きさも大玉、中玉、ミニの3種類があります。大玉の代表的な品種には「桃太郎」があり、果肉がしっかりしていて熟しても実がくずれないのが特徴です。ミディトマトともいわれる中玉のものは扱いやすいサイズで人気があり、生産量が増えています。一口サイズのミニトマトはプチトマトとも言われ、赤、オレンジ、黄色など様々な色があります。

食材のトリビア情報

【トマトは毒と思われていた?】
今でこそハウス栽培が普及し、1年中出回るようになったトマトですが、16世紀初めになってスペイン人によってヨーロッパへ伝えられたとき、「葉や茎には毒がある」などとの評価で観賞用でした。そんなトマトが食用のきっかけになったのはイタリアで起きた飢餓だそうです。以後、南ヨーロッパで広く料理に使われるようになりました。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 6月~9月
栄養素トピックス トマトの赤い色はリコピンという成分で、美容にも健康にも役立ちます。リコピンはにんじんなどに多いβーカロテンと同じカロテノイドという色素です。(※1)トマトとミニトマトを比較すると、ミニトマトのほうがほとんどの栄養価が高いのが分かります。(※2)

(※1)からだにおいしい野菜の便利帳
(※2)日本食品標準成分表2015年版(七訂)トマト、ミニトマト各成分比較
選び方 ヘタはみずみずしく緑色のもので乾いていないもので、果実は皮にツヤとハリがあるものが良質です。大玉のものはしっかりとした重みがあるものを選びましょう。
保存 保存袋に入れて冷蔵庫で保存します。保存期間は2~3日です。冷やし過ぎると味が落ちます。丸のまま冷凍庫で保存も可能です。このとき追熟を緩やかにするためヘタを下にして冷凍しましょう。
調理ポイント 加熱調理、生食ともに残留農薬が心配な場合は湯むきがおすすめです。日本ではサラダやつけ合わせ野菜としての利用が多いですが、欧米では加熱調味料的に使われています。トマトは加熱することで旨みが増します。ドライトマトはぬるま湯で戻し、パスタ料理や煮込み料理にも使えます。
品種や種類 大玉で一般的に出回っている「桃太郎」は皮がかたくくずれにくいことが特徴です。桃太郎よりひとまわり小さい「こくみラウンド」はしっかりとした果肉で生食でも加熱にも向きます。プラム型で加熱調理向きの「にたきこま」、糖度が10度前後で生食に向いているミニトマト「ピッコラルージュ」、通常の2倍のリコピンを含むプラム型のミニトマト「アイコ」など様々な品種があります。

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