かぶ(蕪)
原産地はアフガニスタン付近の中央アジアか、地中海沿岸ではないかと言われています。日本では「日本書紀」に記載があり、古くから重要な農産物だったことがわかります。長い栽培の歴史の中で各地に根づき、さまざまな品種が生まれました。その数は80種とも言われています。日本のかぶには東洋型と西洋型があり、関ヶ原付近を境に分布がはっきり分かれます。西日本に分布する東洋型は、葉や茎に毛があり、葉は立ち性でゴツゴツしたかぶが多いようです。それに比べ、東日本に分布する西洋型はツルツルしています。また境界線地域には東洋種と西洋種の中間種が存在しています。収穫時期のかぶは、土の上にその姿をさらしています。普段食べているのは胚軸という部分で、根は土の中のヒゲ状のものをさします。
食材のトリビア情報
- 【ハロウィンの定番はかぶだった】
- ハロウィンと言えば、かぼちゃをくり抜いて作ったジャック・オー・ランタンが有名ですね。しかしこのジャック・オー・ランタンはもともとかぶをくり抜いて作られていました。ケルト人のお祭りだったハロウィンがアメリカに伝わったとき、アメリカではかぶより手に入りやすいかぼちゃが使われるようになりました。
知っておきたい基礎知識
旬な時期 | 3月~5月、10月~12月 |
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栄養素トピックス | 葉、根ともに90%以上水分が含まれています。葉の部分にはカルシウム、鉄、ビタミンK、葉酸、ビタミンCが多く含まれています。白い根の部分だけでなく葉も捨てずに食べましょう。根の部分にも葉酸やビタミンCが含まれています。葉、根ともに妊娠を考えている方や妊娠中の方にもおすすめです。(※1) (※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)水分、カルシウム、鉄、ビタミンK、葉酸、ビタミンC |
選び方 | 茎はまっすぐで色ムラのないもの、根は白くツヤがあり傷がないもの、卵より少し大きいくらいの大きさが良質でしょう。ひげ根の少ないものを選びましょう。 |
保存 | 葉から水分が蒸発するので、葉付きかぶの場合は葉と根をすぐに切り分けましょう。根は新聞紙で包み保存袋に入れ冷蔵庫で保存します。葉は傷みやすいのですぐに塩茹でし、冷めたら保存袋に入れ冷凍庫で保存もできます。 |
調理ポイント | 茎の根元には泥などがたまっているので、茎を広げて竹串などを使い良く洗いましょう。アクが少ないので下茹での必要はありません。外側は筋が多いので煮物にする場合は皮を厚めにむきましょう。葉は炒め物、汁物、漬け物などに、根はサラダ、酢の物、漬け物、煮物などに使います。 |
品種や種類 | 一般的な「小かぶ」は漬け物に向いています。島根県松江市特産で、牛の角のように曲がった「津田かぶ」は寒風に干して漬け物に使われます。こちらも漬け物で有名な岐阜県高山市特産の皮が赤く中は白い「飛騨紅かぶ」、姿のまま酢の物やすまし汁の具に使われる「芽かぶ」、肉質がきめ細かく、やわらかくて甘味があり、生食向きの「サラダかぶ」などがあります。 |
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