シェフごはんコラム

春うらら♪ 新しいことを始めるなら今こそ「基本のスイーツ」を

春はスタートの季節。暖かくなるにつれ、心も身体も軽くなり、やる気がみなぎってくる人も多いはず。そんな今、オススメしたいのがスイーツのレシピ。お菓子作りが初めての人もそうでない人も、しっかり押さえておきたい3種スイーツの基本レシピを、ビストロCou Cou(ク・ク)年代 美智子シェフに教えていただきました。

  • ベイクドチーズケーキ

    ベイクドチーズケーキ
    ベイクドチーズケーキ

    生クリームが苦手な人や男性にも人気が高いチーズケーキ。なめらかでクリーミーな食感に仕上げるため、チーズアパレイユにダマは禁物!クリームチーズとグラニュー糖をこれでもか、というくらい、しっかり混ぜることがポイントです。対照的に、土台は粗めのクランブル。土台を作るときには粉類の準備をしっかり整えてから、直前まで冷やしたバターを手早くそぼろ状にしましょう。もうひとつ、知っておきたいのが香料の使い分け。今回は焼き菓子なので、香りが飛びにくいバニラオイルを使います。

  • シフォンケーキ(ミルクティー)

    シフォンケーキ(ミルクティー)
    シフォンケーキ(ミルクティー)

    ふわっふわの口当たりが魅力のシフォンケーキ。一にも二にも要となるのはメレンゲ。ピンと角が立つまでハンドミキサーはフル回転。きめの細かいメレンゲになるよう一気に高速で泡立て、最後に低速で軽くならして整えます。もう一つのポイントは、焼けたらすぐに逆さまにして自然に冷ますこと。型抜きには薄いナイフが便利です。失敗に結びつくポイントも多く、少々難易度の高いケーキですが、コツを掴むまでは、失敗は成功のもと!と割りきることも大切ですね。

  • 形抜きクッキー(プレーン)

    形抜きクッキー(プレーン)
    形抜きクッキー(プレーン)

    さまざまな型で楽しめる素朴なクッキー。一般的には上白糖を使いますが、きめが細かく、なじみのよい粉糖を使うのがプロの技。粉っぽさのないサクサクの食感に仕上げるために、混ぜる過程はすべて丁寧にしっかりと。焼き縮みを防ぐ生地の伸ばし方も、ぜひマスターしたいポイントです。せっかくだから、生地を半量に分けて、型抜きクッキー(抹茶味)も一緒に作りましょう。ここでも抹茶粉を入れたら、色味が均一になるようしっかり混ぜます。焼き上がりのふんわり淡いグリーンが春らしさ満点!

料理と違って、味見ができないお菓子作りは「基本に忠実に」作ることが大切。計量など、準備はあらかじめ整えて、段取りよく進めましょう。上手にできたら、おいしい紅茶を煎れてティータイムに、ディナーのあとのデザートに、優雅な時間を演出できそう!

文:一杉さゆり
写真:千々岩友美