しゅんぎく(春菊)

しゅんぎく(春菊)

地中海沿岸が原産です。春になると黄色い花を咲かせるため「春菊」と名付けられました。「菊菜(きくな)」や「無尽菊(むじんぎく)」とよばれることもあり、日本へは室町時代に渡来したといわれ、江戸時代から栽培が始まりました。この独特の香りはαーピネン、ペリルアルデヒドなどの10種類の成分からなります。(※1)最近ではサラダなどの生食用として、香りがマイルドでクセがなく食べやすい「スティック春菊」も出回っています。

(※1)からだによく効く食材&食べあわせ手帖

食材のトリビア情報

【観賞用から食用に】
春菊を食用として栽培しているのは東アジア地域だけと言われています。菊の香りを好まないヨーロッパでは、春菊は黄色いきれいな花が咲くので観賞用として栽培されていました。しかし、近年ヨーロッパでの和食ブームにより、食用として料理に春菊を使うこともあるそうです。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 11月~3月
栄養素トピックス カリウム、カルシウム、鉄、βーカロテン、ビタミンK、葉酸、ビタミンCが含まれています。(※1)体がだるい時やふらつきのある方、骨の健康が気になる方におすすめです。また、香り成分のαーピネン、ペリルアルデヒドなども含まれ、胃がムカムカする時におすすめの食材です。(※2)

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)カリウム、カルシウム、鉄、βーカロテン、ビタミンK、葉酸、ビタミンC
(※2)からだにおいしい野菜の便利帳αーピネン、ペリルアルデヒド
選び方 葉先まで緑色が濃く、みずみずしいもの、葉が根元から密生していないものを選びましょう。香りの強いものが新鮮です。切り口が新しく、茎は太すぎずやわらかいものが良質です。
保存 春菊は水分が抜けやすくしおれやすい野菜です。葉先が乾燥しないようにペーパータオルで包んで保存袋に入れ、切り口を下にして冷蔵庫に立てて保存します。塩茹でしてから食べやすい長さに切り、ラップに包んで冷凍保存もできます。
調理ポイント アクが少ないので下茹での必要がなく鍋物におすすめです。お浸し、和え物にも向き、サラダなど生食するときは、冷水にさらすと葉もピンとなります。特に脂溶性のβーカロテンやビタミンKが多く含まれるので、炒め物がおすすめです。
品種や種類 葉の切れ込み方によって、大葉、中葉、小葉に大別されます。葉の欠核が少なく厚みがあり、主に中国・九州地方で出回っている「大葉品種」は、アクが少ないのでサラダなど生食に向いています。一般的な「中葉品種」は伸長した茎葉を順次摘み取る品種(関東に多い)と、株ごと抜き取る品種(関西に多い)に分けられ、サラダなどの生食やお浸し、和え物、炒め物に向いています。「小葉品種」は現在ほとんど栽培されなくなりました。

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