シェフごはんコラム
スパイスを味方につけて医食同源♪「基本のインド料理」パート2
今年は、ラニーニャ現象のおかげで猛暑の予報。うだるような暑さと、エアコンの効いたひえひえの室内との温度差で体調を崩したり、知らず知らずのうちに冷え性になってしまうことも。過酷な夏を乗り切るために、パワーチャージできるメニューを積極的に選びたいですね。さぁ、今回も夏にピッタリのインド料理をご紹介します。
サンバル(豆と野菜のカレー)

南インドでは毎日食べられている、と言っても過言ではないメニュー。豆と野菜をたっぷり使ったスープ状のカレーで、日本でいうところの味噌汁のような存在です。インドでは、煮えやすいように挽き割りにした豆を「ダール」とよびますが、なかでももっともポピュラーなのが、緑豆でつくられたムングダール。ターメリックと一緒に煮込んで、ペースト状にしてから加えると味に深みがでます。辛さは唐辛子の量で調整を。マイルドにすれば、子どもにも喜ばれる本格スープカレーに。豆と野菜だけなのに、スパイスの力でコクもうま味もしっかり。ライスとの相性もいいので、ぜひごはんと一緒に。
フィッシュカレー

海産物の豊富な南インドでよく食べられる魚のカレーには、トマトとタマリンドの酸味とココナツミルクが不可欠! トマトは水煮缶ではなく、フレッシュトマトをペースト状になるまでしっかり煮込むことで、うま味もアップ。酸味と相性のいいサワラやサバなど、脂ののった魚を選ぶのがポイントです。「カレーにサバって生臭くなるんじゃ?」と思うかもしれませんが、ココナツミルクが臭みを消してくれるので安心を。仕上げのテンパリングのポイントは、絶対にスパイスを焦がさないこと。香りと成分がうつった油を香水のようにカレーに振りかけるようなイメージで。辛さは唐辛子の量で調整をしましょう。
ゴーヤのトーレン(野菜のスパイス炒め)

インド料理はカレーだけにあらず。トーレンは、アラビア海に面した南インドのケララ州の料理で、ドライな野菜のスパイス炒め。スパイスや香味野菜の香りを油にじっくりうつしてから野菜を加え、ほんの少しの水を加えて蒸し煮にします。ドライ、といえど、しっとりした食感を残すのがポイント。ゴーヤだけでなく、キャベツやとうもろこし、にんじんなどさまざまな野菜でアレンジできるので、季節の野菜で試してもいいですね。そのままごはんと一緒に食べるのはもちろん、カレーのつけあわせとしてもおいしいという、この料理自体がスパイスのようなメニューです。
今回は、聞き慣れないスパイスもたくさん出てきますが、どれもインド料理には欠かせないもの。なかでもナイルシェフが「カレーをつくるときの三種の神器」とするスパイスが、ターメリック、コリアンダー、カイエンヌペッパー。ぜひ家庭にも常備しておきたいですね。
※「基本のインド料理」パート3は、8/19(金)にご紹介します。お楽しみに!
文:一杉さゆり
写真:千々岩友美




