シェフごはんコラム

ベストマッチなワインと楽しむ「北イタリア&トスカーナ料理」

イタリアの人は、老いも若きも美味しいワイン片手に食卓を囲んで、楽しく過ごすのが本当に上手。それは食事を“お腹を満たすもの”としてでなく“みんなで楽しいひとときを過ごすためのもの”と考えているから。孤食や個食が増え続ける今だからこそ、イタリア的食生活を取り入れて、心も身体も健やかになりたいものですね。イタリアをこよなく愛する「erba da nakahigashi」中東俊文シェフに、みんなで食卓を囲みたくなる基本のイタリア料理と、その料理にぴったりな厳選ワインを教えていただきました。

海老と白インゲン豆のサラダ

海老と白インゲン豆のサラダ

シェフが修業を重ねたトスカーナ地方の人は「豆食い」といわれるほど豆好き。なかでも白インゲン豆は大のお気に入りで、サラダから煮込み料理までたくさんのレシピがあります。今回は、現地では定番中の定番、白インゲン豆のサラダをご紹介。豆は、水煮缶よりも断然おいしくふっくらと仕上がる乾燥豆の下処理方法をシェフが直伝。キリッと冷やしたトスカーナ州マレンマ地方の白ワイン「サン・クリストフォーロ」と合わせていただきましょう。

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ピチ アル アリオーネ(Piciのニンニクパスタ)

ピチ アル アリオーネ(Piciのニンニクパスタ)

トスカーナ州南東部のシエーナの伝統料理。トスカーナでは誰でも作ったことがあるのではないか、といわれるほど典型的な家庭料理。硬質の小麦粉ではなく、軟質の小麦粉を使って作ります。今回パスタ作りからシェフが実演。手打ちで手延べ、とまるでうどんのよう!ソースにパン粉を使いますが、料理にパン粉を使うのもトスカーナ流で、硬くなったパンやパンくずなどをよく再利用します。ワインはトスカーナ・サン・ミニアート地方「キャンティAntiche Vie」を炭酸で割ってさっぱりと飲むのがオススメ。

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鯖のインパデッラ(鯖のフライパン焼き)

鯖のインパデッラ(鯖のフライパン焼き)

北イタリアでよく食べられている鯖を使ったソテー。ハーブの香り豊かなソースで、軽やかな仕上がりに。鯖は、表面が焦げないよう、火加減には注意を。ハーブソースは作り置きがきくので、他の食材に合わせてもOK。ハーブの種類を変えて好みの味を追究するのも楽しいですね。青魚が苦手な場合は、すずき、ほうぼう、かますなどの白身魚で。ハーブやレモンの香りと調和するピエモンテ・ガヴィ村の「GAVI Nicola Bergaglio」と一緒に召し上がれ。

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美味しいもの、特にきちんと手をかけて作られたものは、食べる側も心して味わい、五感で楽しむのがエチケット。ぜひ、家族や友人と集まって、弾む会話とともに料理とワインを楽しんで!  

文:一杉さゆり
写真:平瀬夏彦

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