さんま(秋刀魚)

さんま(秋刀魚)

さんまの塩焼きは秋の風物詩。江戸時代から庶民の味として親しまれてきました。刀のような体形から「秋刀魚」という字があてられたと言われています。たんぱく質が豊富で、良質な脂を含む青魚として知られているさんまは、北太平洋、日本海に広く分布し、大群で回遊します。さんま漁は、夜間に集魚灯でさんまを集め、下から網ですくい上げる棒受網が中心。7月ごろからスタートし12月ごろまで続きますが、漁のピークとなる9月~10月のものが、脂ののりが良く最も美味しいとされています。また、この時期は魚の味が良いだけでなく、市場にたくさん出回るため価格が安くなります。さんまは100%天然で国産という珍しい魚ですので、さんまを食べることが自給率アップに繋がるとも言われています。

食材のトリビア情報

【旬をはずした生より、旬の冷凍?!】
冷凍技術の進歩により、最近の冷凍ものの味は決して悪くありません。旬の時期に獲って急速冷凍し、品質が低下しにくい業務用冷凍庫などで保管したさんまは、脂がのっていない「走り」の時期の生より美味しいことも。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 9月~11月
栄養素トピックス たんぱく質が豊富で、栄養成分の約18%を占めます。また、約25%が脂質で、毎日の健康維持に役立つEPAやDHAといった不飽和脂肪酸が含まれる点も注目すべきポイントです。(※1)特に皮の下に多いので、皮を取り除かずに食べるとよいでしょう。

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)たんぱく質、脂質
選び方 口先や尾が黄色く、えらが鮮紅色であるもの、身がふっくら張りのあるものが良質です。背が盛り上がっているものは、脂がのっている証拠です。
保存 頭と内臓を取り除いて洗い、水気をふき取ります。ペーパータオルで包んでラップをし、チルド室で保存しましょう。
調理ポイント 塩をふると生臭さが抑えられますが、長時間置くと水分とともにうまみが流れ出てしまうので、約5~10分前に塩をふります。時間をかけて焼くと良質の脂がどんどん落ちてしまうので、強火で一気に焼くとよいでしょう。半分に切って焼く場合は、肛門あたりから斜めに切ると、火が早く通ります。
品種や種類 さんまは100%天然、しかも全てが国産というめずらしい魚です。日本全国で獲れるため、サイラ、サイリ、サイリイ、サイロ等、様々な呼び名がついています。その形から、サヨリと混同されることも多いようです。

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