シェフごはんコラム
どんな食通をも虜にする魅惑の美食王国!「基本のベルギー料理」
2016年に日本との友好150周年を迎え、注目を集めるベルギー。ベルジャングルメと言えばまず「ビール」「チョコレート」「ワッフル」が思い浮かぶと思いますが、それだけではありません。食べることが大好きなベルギー人は、日本人と同じように旬の食材を大切にし、豊かな食文化を育んできました。春はホップスプラウトや芽キャベツ、ホワイトアスパラガス、夏は新鮮な小エビ、秋冬はジビエにチコリ、ムール貝と、人々を魅了してやまない食材と料理に溢れた美食の国なのです。
今回は、ベルギーの郷土料理の中でももっともポピュラーな3品を、現地ブリュッセルで経験を積み、神田で本格ベルギー郷土料理を提供する「シャン・ドゥ・ソレイユ」 原田延彰シェフにうかがいました。
ムール貝の白ワイン蒸し

秋から冬にかけて、特に「er」がつく月がムール貝の旬。ベルギーの名物料理ともいえる白ワイン蒸しは、強火でふっくらプリプリに蒸し上げたムール貝に、セロリやたまねぎなどの香味野菜の風味を加えたもの。ムール貝は、鮮度が命。新鮮なものを入手したら、貝殻の表面についた汚れをタワシ等で丁寧に落としましょう。加熱前は貝が閉じているため、貝の中にヒゲ(足糸)が残りがち。加熱し貝が開いた後に引き抜くと、綺麗に取り除くことができるので、美しく、食べやすく仕上がります(ただし、ヤケドに注意)。フライドポテト(ベルギーでは「フリッツ」といいます)を付け合わせたら、気分はもうブリュッセル!
鶏もも肉のベルギービール煮込み

こちらもベルギー料理の定番。ベルギーといったらビール好きにとってのパラダイス! しかも飲むだけでなく、料理にも使ってしまうのがグルメ大国ならでは。ビール煮込みは、ビールの種類によってたくさんのバリエーションがありますが、今回は白ビールに生クリームを合わせてコクのある料理に仕上げています。ポイントは、ビールをしっかり煮詰めること。引き締め役のディジョンマスタードを加えたらとろみがつくまで煮込み、うま味を引き出します。その分出た苦みは、炒めた玉ねぎと生クリームの甘みで補います。すべての食材がフライパンの中で不離一体となって、至福の一皿に♪
ブリュッセル風ワッフル

ベルギーのスイーツといったら、やっぱりワッフル!実は2種類あって、日本でも大流行した丸い形の甘いワッフルはリエージュ風のワッフル。生地をイースト発酵させているので、パンのように食べ応えがあります。もうひとつは今回ご紹介するブリュッセル風のワッフル。発酵なしのやわらかい生地を四角くサックリ焼き上げた、クリスピーなワッフルで、ソースやフルーツ、アイス、クリームなどを載せていただきます。甘みが少ないので、ポテトサラダをあわせたり、ピザ風など食事としてアレンジもOK♪ ワッフルメーカーがキッチンの片隅で埃をかぶったままの方は、ぜひ!
2017年は酉年。「酉」という字は本来、酒つぼを描いた象形文字で、「酎」「醸」「酔」など、お酒に関する文字によく使われます。つまり、お酒ができるほど果実が成熟しきった状態を表す、ということで、みなさんの2017年がしっかり実り、飛躍の一年になりますよう、シェフごはんでもたくさんのレシピをご紹介していきたいと思います。お楽しみに!
文:一杉さゆり
写真:千々岩友美




