くり(栗)

くり(栗)

秋の味覚を代表する栗は、縄文時代から食べられていたと言われています。ホクホクした食感と甘みが美味しい栗は、定番の栗ごはんや栗おこわに使用されます。料理だけでなく、モンブランや甘露煮をはじめスイーツの食材としても欠かせない存在です。旬は秋。初夏に栗の花が咲き、8月中旬頃から収穫が始まります。種実類にしては珍しくビタミンCが豊富です。(※1)でんぷんに守られているので、茹でる、焼くといった加熱調理をしても、損失が比較的少なくすみます。栗と言えば「丹波栗」といえるほど、京都の丹波地方で採れる栗は有名ですが、「丹波栗」は品種名ではなく、この地方で採れる大粒の栗をさす名称です。品種としては「銀寄」や「筑波」などが中心となっています。

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)ビタミンC

食材のトリビア情報

【栗のイガの役割とは?】
栗のイガは、雌花がついている総苞といわれる葉が変形した部分です。受粉後、総苞が雌花を包み込み、成熟するまで外敵から中の種を守ります。イガのついた総苞は熟すと木から落ち、発芽するために中から栗の実が出てくるのです。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 9月~10月
栄養素トピックス 炭水化物が全体の約35%を占めます。ビタミンCも豊富に含まれています。(※1)栗のビタミンCは、じゃがいもと同様にデンプン質に包まれているため、加熱しても壊れにくく摂取しやすいと言われています。

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)炭水化物、ビタミンC
選び方 ふっくらして皮にツヤがあるものは鮮度がよく、持って重みを感じるものは良質です。皮がしわになっているものは古いため、避けるようにしましょう。
保存 生栗は保存袋に入れ、冷蔵庫で保存します。すぐに使わない場合は、火を通してから冷凍庫で保存するとよいでしょう。
調理ポイント 水に一晩つけておくと、皮がやわらかくむきやすくなります。底の部分、側面を切り落とし包丁を鬼皮にひっかけ、引っ張るようにむきます。そして渋皮もむきます。おしりのほうからむくのがポイントです。焼き栗にする場合は、破裂を防ぐため、切込みを入れてから焼きましょう。蒸し栗にしても美味しく食べることができます。
品種や種類 国内で作られる栗には、最も一般的で品質が安定している「筑波」、丹波栗にも用いられている品種で粒が大きく甘みが強い「銀寄」、粒が大きく渋皮がむきやすい「石鎚」、粒が大きく蒸すとホクホクとした食感があり甘みも強い「岸根」などの品種があります。

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