ひじき

ひじき

縄文時代から食べられ、わかめ同様、平安時代編纂の「延喜式」に朝廷への貢納品として選ばれたとの記述も見られる、日本人になじみ深い海藻のひとつです。ひじきの惣菜は惣菜店でも人気商品で、美容と健康の両面で女性の味方であると知られています。ひじきは春に刈り取り、浜辺で数時間ゆでて干してから出荷されます。生のままでは渋みが強く、とても食べられないため、市場に出回っているひじきは、処理を施した乾燥品がほとんどです。韓国産、中国産が多く、国産は1~2割程度。(※1)国産は全てが天然ものだと言われています。ひじきと言えば煮物が定番ですが、炒め物やサラダ、炊き込みご飯、混ぜご飯など様々な調理法で楽しむことができます。

(※1)参考資料:からだにおいしい 魚の便利帳 (便利帳シリーズ)

食材のトリビア情報

【ひじき(鹿尾菜)の由来は?】
隙透藻(ひますきも)と呼ばれていたのが変化して、鹿尾菜(ひじき)となったと言われています。江戸時代に著された「本朝食鑑」によれば、見た目が鹿の黒くて短いしっぽに似ていることから、鹿尾菜(ひじき)と呼ばれるようになったそうです。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 4月~5月
栄養素トピックス 鉄や食物繊維を豊富に含むため、特に健康な体作りをしたい女性にはおすすめの食材です。日常の食事で不足しがちなカルシウムも含まれています。(※1)ひじき料理は惣菜店でも売れ行きが常にトップクラス。特に女性客からの支持が厚いと言われています。

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)鉄、食物繊維、カルシウム
選び方 良く乾燥していて大きさがそろっているもの、黒々としていてツヤがあるものが良質だと言われています。
保存 乾燥品は密閉し、湿気の少ないところで常温保存します。水で戻したものは冷蔵し、早めに使い切りましょう。
調理ポイント 水で戻して2~3回水洗いし、加熱調理することで本来の味や香りを楽しめます。サラダに使う時も、軽くボイルしましょう。急ぐときは湯で戻してもよいですが、栄養分が流出してしまうため50℃以上の湯は避けたほうがよいでしょう。
品種や種類 葉の部分は「芽ひじき」、茎の部分は「長ひじき」などと呼ばれています。芽ひじきは細くやわらかくて口当たりがよいので、サラダやひじきご飯に向いています。長ひじきは太くて長く、歯応えがあるので、炒め物や煮物に向いています。地方名には、アラメノイモウト、ヒズキモ、ミチヒジキなどがあります。

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