いちご(苺)

いちご(苺)

甘酸っぱい味わいで、洗ってそのまま食べられる手軽さと、赤くてツブツブのある姿が、とくに子供や女性に絶大な人気を誇ります。東京では「あび」、沖縄では「いちゅび」、広島では「ぐいめ」という地方名で親しまれています。いちごは赤い部分が実だと思われていますが、本当の実は表面のツブツブです。赤い部分は花たく(花の下側部分)で、「偽果」と呼ばれています。また、断面の白いすじは、表面の果実に向かって栄養を送るための管の役割をしています。いちごは先から熟していくため、最も甘いのは先端部分。ヘタのほうから食べると、口の中に甘みが残り、美味しく感じられます。加工食品としては、砂糖をまぶして脱水させた「ドライいちご」などが知られています。

食材のトリビア情報

【熟しても白いままのいちごがある!?】
いちごの赤い色素である「アントシアン」の生成を抑えて作る、白いいちごが開発されています。すっぱそうな見た目とは裏腹に、酸味は少なくしっかりと甘みが感じられます。有名な品種は「初恋の香り」。一般的な赤いいちごと紅白で合わせて、特別な日の贈り物にするのもよいですね。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 12~6月
栄養素トピックス ビタミンCを豊富に含みます。(※1)ビタミンCは、美容や健康を気にする女性が特に積極的にとりたい栄養素です。体内に蓄えておくことができない水溶性ビタミンですので、少しずつとるとよいでしょう。

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)ビタミンC
選び方 ヘタが濃い緑色でみずみずしいものが新鮮です。完熟のものはヘタの近くまで赤く、ツブツブがはっきりしているものが良質です。
保存 ぬれると一気に傷みが進みます。洗わずにラップで包み、野菜室で保存しましょう。日持ちしないため、1~2日以内に食べきるとよいでしょう。
調理ポイント ヘタを取ってから洗うと水っぽくなってしまうため、ヘタを取る前に洗うようにしましょう。ジャムを作るときは、大粒のものよりもシーズン終わりに出回る小粒のものがよいでしょう。洗ってヘタを取ったいちごにグラニュー糖をまぶして一晩ねかせ、そのまま煮ればジャムができます。
品種や種類 馴染みの品種としては、全国で栽培されている糖度の高い「さちのか」、大粒で甘みが濃い「あまおう」、酸味とコクがある「紅ほっぺ」などがあります。年々続々と新しい品種が登場する人気の果物「いちご」。夏においしく食べられる新しい国産いちごとして、山形県オリジナル品種の「サマーティアラ」があります。

おすすめレシピ