ねぎ(葱)

ねぎ(葱)

中国では紀元前から栽培され、日本へは奈良時代に渡来したと言われています。関東では千住ねぎに代表される白ねぎ(根深ねぎ、長ねぎ)、関西では九条ねぎに代表される青ねぎ(葉ねぎ)が主流です。白ねぎは、比較的寒さに強く、主に東日本で栽培されています。栽培時にねぎの根元に土を盛り、土の表面より深くねぎが埋まっている状態にすることで、白い部分を多くしています。白ねぎは加熱すると甘みが増すので、主に煮物や焼き物の料理に使われます。青ねぎは、主に温暖な西日本で栽培されています。栽培時には、地表部分を多くし、根元までよく陽に当て、緑色の部分を長く育てます。香りが良いため、炒め物や生食で薬味に使われます。

食材のトリビア情報

【ねぎの白い部分は茎ではない】
ねぎを見ると、白い部分が茎で緑の部分が葉だと思いがち。これは間違いで、実は白い部分も緑の部分も葉なのです。ねぎの葉は、葉の緑がつながった空洞の葉。白ねぎは、それが何枚も重なって1本の円筒になっています。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 11月~2月
栄養素トピックス ねぎに含まれる辛味成分の硫化アリルは、疲れているときに役立つ成分です。また、硫化アリルはビタミンB1の吸収を高めるため豚肉などと一緒に食べることもおすすめです。(※1)同じねぎでも白ねぎより青ねぎのほうがビタミンCを多く含みます。(※2)

(※1)からだによく効く食材&食べあわせ手帖
(※2)日本食品標準成分表2015年版(七訂) ビタミンC
選び方 白ねぎは巻きがしっかりしていて、フカフカしていないものが良質です。根本は切り口が綺麗でみずみずしいものを。緑の部分は色が濃く、白い部分は長くハリとツヤがあるものを選びましょう。青ねぎは、葉先までピンととがっていて、鮮やかな緑色のものを選びましょう。
保存 白ねぎは新聞紙に包み冷暗所に立てた状態で保存します。皮をむき根元を切りラップで包んで冷蔵庫で保存もできます。青ねぎは水でしめらせた新聞紙で包んで冷蔵庫で保存します。また白ねぎ・青ねぎとも小口切りやみじん切りにしたものを小分けにして冷凍すると便利です。1ヶ月目安で使い切るのがよいでしょう。
調理ポイント 白ねぎは、外側の葉を1枚むいてから使うと安心です。硫化アリルは水に溶けやすいため、長時間水にさらさないようにしましょう。また揮発性も高いので、加熱しすぎたり、切ってからしばらく置いておくと切り口から硫化アリルが気体になって飛んでしまいます。なるべく食べる直前に切り、手早く調理しましょう。
青ねぎは切ったあと水にさらさずそのまま使えます。また茹でてよく絞り、和え物などにも使用します。
品種や種類 白ねぎは群馬特産の「下仁田ねぎ」、埼玉県深谷市特産の「深谷ねぎ」などがあり、鍋物や炒め物に向きます。青ねぎは京都特産の「九条ねぎ」、「博多万能ねぎ」というブランド名で有名な「小ねぎ(万能ねぎ)」などがあり、和え物や薬味に向きます。ねぎの近親種では糸ねぎともよばれる「あさつき」、ねぎとたまねぎの雑種の「わけぎ」があり、汁物や薬味に向きます。

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