うめ(梅)

うめ(梅)

うめは、梅干しや甘露煮、梅酒などにして、昔からよく食べられている果物です。日本に伝えられたのは奈良時代と言われています。梅干しと聞いただけで唾液が分泌されるほど、ほかの果物とは異なる強い酸味が特徴です。この独特の酸っぱさは、クエン酸やリンゴ酸などによるものです。昔ながらの製法で作る梅干しに加え、最近では、はちみつを加えて甘くしたはちみつ梅干しや、かつお節を加えて作るかつお梅干しなどの「調味梅干し」も増えています。常備酒の定番「梅酒」は、家庭で簡単に作ることができます。コクのある梅酒にしたい場合は、うめの量を多めにするとよいでしょう。3ヶ月以上経てば飲めるようになりますが、長くつけておくほど、深い味わいが楽しめます。

食材のトリビア情報

【いい塩梅とは?!】
昔は、酸味と塩味で料理の味を引き立てる「梅酢」が調味料として使われていました。 そのことから「塩梅(あんばい)」という言葉は、料理用語として使われていたのですが、後には政治用語として使われたこともあります。 現在では、とても具合のよいことを「いい塩梅」といい、幅広く使われるようになりました。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 6月
栄養素トピックス 梅干しは、食物繊維を含んでいるため、毎日の健康に気を遣う女性には特におすすめの食材です。また、うめを梅干しなどに加工すると、カリウムやマグネシウムが増えることがわかっています。梅干しといえば気になるのが塩分量。平均1個(20g)当たり約4gの塩分が含まれています。(※1)

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)食物繊維、カリウム、マグネシウム、食塩相当量
選び方 みずみずしく、やや弾力があるものが新鮮です。梅干しにするならある程度熟した黄色いもの、梅酒用なら青く硬めのもの、ジャム用には完熟したもの、カリカリ小梅を作るなら青みのある小梅がよいでしょう。
保存 生のうめは日持ちしないため、すぐに利用しましょう。まず調理の下準備として、水につけてあく抜きをします。一般的には、青く硬い青梅は2~4時間程度、黄色く熟した梅の場合はあく抜きの必要はないと言われています。
調理ポイント 水につけてあく抜きをしたら丁寧に水洗いし、うめの水分を拭き取り、梅を傷つけないように注意しながら竹串でヘタを取ります。熟していないものは、事前に軽く干しておくとよいでしょう。
青梅は氷砂糖とホワイトリカーにつけて梅酒や、氷砂糖でシロップ漬けに。黄色く熟したものは、梅干しやジャムにします。
品種や種類 日本一の梅の産地、和歌山県(※)のブランド品種である「南高(なんこう)」が有名です。果実は大きく、果肉は柔らかいのが特徴で、主に梅干しや梅酒に利用されます。その他、南高よりもかたくてしっかりした「古城」や、カリカリ梅に最適な「鶯宿」などの品種があります。

(※)平成18年青果物・花き集出荷機構調査報告

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