あゆ(鮎)

あゆ(鮎)

川魚のあゆは「香魚」ともいい、独特の香りがあることで知られています。季節ごとに異なる味わいが魅力で、春の稚あゆ、初夏の若あゆ、秋の落ちあゆなどバラエティ豊かな楽しみ方ができます。また、馴れずしなどに加工して朝廷に献上されるなど、日本で長く親しまれてきた魚でもあります。幼魚は雑食性ですが、成魚は川苔だけを食べるベジタリアン。川苔による特徴的なきゅうりのような香りがします。最近は、養殖ものが比較的安価でスーパーなどでも手に入るようになりました。香りはあまり楽しめないものの脂ののりは十分。塩焼き以外にも、煮物やムニエルなど、様々な調理法で楽しむとよいでしょう。あゆの内臓の塩辛「うるか」は、独特の香りと強い旨み、渋みがあり、酒の肴にはもってこいです。

食材のトリビア情報

【地域ごとにあゆ自慢!?】
あゆの塩焼きは夏の風物詩。あゆは川によって味わいが異なるため、地方ごとにあゆ自慢があります。琵琶湖のあゆは成長しても大きくならず、これを山椒などと煮たものは滋賀県の特産物となっています。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 6月~8月
栄養素トピックス たんぱく質が豊富で、栄養成分の約18%を占めます。また、ビタミンB12、カルシウム、ビタミンEも豊富に含むため、健康に気を遣う方におすすめです。(※1)

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)たんぱく質、ビタミンB₁₂、カルシウム、ビタミンE
選び方 黄色の斑点が鮮やかだと良質です。ツヤとヌメリがあるもの、目が澄んでいるものは新鮮です。また、身が光っているものが美味しいとされています。
保存 うろことぬめりを取り、ペーパータオルで包んでラップをし、チルド室で保存します。傷みやすいのですぐに食べるほうがよいでしょう。
調理ポイント 塩焼きにすると独特の香りを楽しむことができます。内臓も食べられるよう、十分火を通すのがポイントです。また、秋ものは脂が抜けていて皮も固いので、甘露煮など、柔らかく調理して食べるとよいでしょう。また、風味の少ない養殖ものは、バターを合わせるムニエルが向いています。
品種や種類 春の「稚あゆ」は、天ぷらや煮つけがよく合います。初夏の「若あゆ」は定番の塩焼きがおすすめ。皮が柔らかく丸ごとかぶりついても美味しいです。また、腹に卵を持つ秋の「落ちあゆ」には、稚あゆや若あゆにはない美味しさがあります。

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