黒豆(黒大豆)

黒豆(黒大豆)

日本人にとって昔から重要なたんぱく源であった「大豆」。大豆のなかでも、黒色か濃い紫色の大豆が「黒大豆」。ふっくらと煮たつややかな「黒豆」は、正月に食べられるおせち料理に欠かせない一品です。黒大豆そのものを「黒豆」とよぶこともあります。特に有名なのは、高級品種の「丹波黒」。その他にも、北海道で栽培され煮豆や豆菓子に利用する「いわいくろ」や、東北地方で栽培され、豆の表面が鳥の雁(がん)が食べたあとのように見えることから名づけられた「雁喰」などがあります。黒大豆は、ブルーベリーや赤ワインなどと同じくポリフェノールの一種である「アントシアニン」という色素成分が含まれていることでも注目されています。

食材のトリビア情報

【世界一粒の大きな大豆】
近畿、中国、四国地方で栽培される高級品種の「丹波黒」は、世界一粒の大きな大豆といわれています。豆の味が濃く甘みもあり、味がとても良いことで広く知られています。皮の表面に白い「ろう粉」を生じるのが外観の特徴です。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 9月~11月
栄養素トピックス たんぱく質が全体の30%以上を占めます。ビタミンE、ビタミンB1、葉酸、マグネシウム、食物繊維なども含まれるため、健康に気をつかう方におすすめの食材です。(※1)皮の部分に色素成分であるアントシアニンが含まれる点も注目すべきポイントです。

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)たんぱく質、ビタミンE、ビタミンB?、葉酸、マグネシウム、食物繊維
選び方 粒の大きさがそろっているもの、虫食いや傷がないものを選びましょう。しわがなく、ハリ、ツヤのあるものが美味しいとされています。
保存 乾燥品は虫や湿気に弱いため、密閉容器に入れて冷暗所で保存します。茹でたものは、冷凍すれば一か月は保存が可能です。
調理ポイント ムラなく茹で上げるには、調理前に水分を十分に吸わせるのがポイントです。洗った後、3~5倍量の水に、ひと晩つけて戻しましょう。また、黒大豆はあまり消化がよくないため、2~3回さし水をしながら十分やわらかくなるまでじっくり下茹でします。調味料を入れると豆が締まるため、豆がやわらかくなってから味を入れるようにしましょう。
品種や種類 煮豆用大豆の最高級品とされる「丹波黒」のほかに、おせち料理の定番”黒豆”向きの品種「トカチクロ」などがあります。トカチクロは、早熟・多収を目的につくられた黒大豆で、豆もちや菓子などに利用されています。

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