みずな(水菜・京菜)

みずな(水菜・京菜)

みずな(水菜・京菜)は日本特産の野菜で、京都で古くから栽培されていた京野菜です。近年では全国各地で1年中食べられるようになりました。畑の作物と作物の間に水を引き入れて、肥料を使わず水と土だけで育てたことから「みずな」と名付けられました。京都では「八百屋にみずなが並ぶようになると冬本番」と言われるように、本来は寒さが厳しくなる頃が旬で、霜が降りるとやわらかくおいしくなります。シャキシャキとした歯ごたえは生食に向いており、サラダ野菜としても人気が定着し、西欧でも「MIZUNA」として人気です。他にも、漬け物、鍋、和え物に使われます。収穫まで時間をかけて育てた晩生種のものは、葉がかたくなり大株になるので、漬け物に最適です。

食材のトリビア情報

【本当のはりはり鍋】
大阪でよく食べられていたはりはり鍋。この「はりはり」とは歯ごたえの良さから表現されたみずなのことです。そしてはりはり鍋とは、鯨肉とみずなを煮込んだ鍋のことなのです。最近は鯨ではなく豚肉や鶏肉を使ったものもありますが、本来は鯨肉とみずなの鍋です。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 12月~3月
栄養素トピックス ビタミンK、葉酸、ビタミンCが特に多く含まれています。また、カリウム、鉄も含まれており、女性にうれしい食材です。葉酸やビタミンCが多いので、加熱しすぎには注意し、鍋やスープに入れたときは、葉酸やビタミンCが溶け出したスープも飲むことがおすすめです。(※1)

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)ビタミンK、葉酸、ビタミンC
選び方 葉の色が鮮やかな緑で、葉先までみずみずしいものが良質です。株が大きく、茎はまっすぐ伸び、傷などのない白くつややかなものを選びましょう。
保存 新聞紙に包んで、保存袋に入れ口を軽く閉じ、冷蔵庫に立てて保存します。軽く茹でて冷まし、水気を拭いてラップで包んで保存袋に入れ、冷凍庫で保存もできます。
調理ポイント サラダなど生食する場合は、刻んでから軽く塩もみし、少ししんなりさせるとよいでしょう。アクがなく、肉や魚の臭みを消す作用があるため、いろいろな具材が入っている鍋物に向きます。最後にさっと加え歯ごたえを楽しみましょう。
品種や種類 関西地方の品種で、葉に大きな切れ込みがあり、茎が白い「千筋みずな」、関東地方の品種で、葉の幅は広く切れ込みが浅く、1株が大きく茎も太い「茎広きょうな」、京都の壬生付近で栽培されていた品種で、水菜より葉は丸くてやわらかく、独特の辛味と香りがあり、浅漬に向く「壬生菜」などがあります。

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