たい(鯛)

たい(鯛)

たいは「おめでたい」に通じることから、昔から縁起のよい高級魚として人気があります。姿がきれいで味も良く、「魚の王様」とも言われています。正月料理の中心にあるまだいの塩焼きは、結婚式や国技である相撲の優勝祝いにも使われ、日本人の祝いの席の必需品といえます。平安時代編纂の「延喜式」にも「鯛」の文字があり、江戸時代には、獲れたたいは一番に将軍家に献上されたと言われています。味と姿だけでなく、あますことなく使えるのもたいの魅力のひとつ。頭はかぶと煮や汁物にしましょう。ほおや目のまわりは刺身にも劣らぬ味わいです。刺身で食べる場合は、皮下に旨みがあるので、皮に熱湯をかけて皮霜造りにするのがおすすめです。

食材のトリビア情報

【たい=高級魚はまちがい?!】
まだいは漁獲方法や、天然か養殖かなどによって値段が大きく異なります。養殖のものはサバやイワシより安いこともあります。またサイズについては、40~50㎝ほどのものがいちばん美味しいとされています。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 10月~2月
栄養素トピックス たんぱく質が豊富で、栄養成分の20%以上を占めます。また、ビタミンB₁も含みます。(※1)ビタミンB₁は、私たちが生き生きと生活するために欠かせない栄養素です。特に、「ちだい」は高たんぱく・低脂質なので、健康に気を遣うかたにおすすめです。

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)たんぱく質、ビタミンB₁
(※2)日本食品標準成分表2015年版(七訂)
ちだいたんぱく質、脂質
選び方 見た目に鮮やかな赤色のものが天然、くすんでいて肥満体のものが養殖です。鮮度のよいものは目が澄んでいて、エラブタの赤色が鮮やかです。また、尾ビレが先までピンとしているものが良質と言われています。
保存 頭と内臓を取り除いて洗い、水気をふき取ります。ペーパータオルで包んでラップをし、チルド室で保存しましょう。
調理ポイント たいのうろこは大きく、固いため、ヒレの下やほおの部分まで、丁寧に落とすようにしましょう。たいは身の締まりがよくクセがないため、刺身や焼き物、蒸し物などほとんどの料理に合います。頭はだしに使うのもおすすめです。
品種や種類 「○○タイ」と名の付く魚はたくさんいますが、タイ科のタイは国内13種のみ。中でも良く食べられているのが、「まだい」や「ちだい」、「へだい」、「くろだい」「きだい」、「きびれ」です。最も一般的で高価なのが「まだい」。次いで高価なのが「ちだい」。やや水っぽいですが、塩焼きやこぶ締めにすると美味しく食べられます。

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