豆料理特集

RED x プロから学ぶ簡単家庭料理 シェフごはん 豆料理特集 日本最大級の料理人コンペティションRED U-35(RYORININ's EMERGING DREAM)、2014年入賞者6名が、豆料理のコツとレシピを公開!

前田シェフのテーマ食材「絹さや」

前田裕紀シェフ

前田裕紀シェフ

1989年2月13日、埼玉県生まれ。
日本料理

京都吉兆 嵐山本店(京都)料理人(2015年8月現在)

高校卒業と同時に2007年 京都吉兆入社。
煮方、焼き方などを一通り担当。2013年のブロンズエッグ(1次審査通過)に続き、2014年は3次審査を通過。ゴールドエッグを獲得。

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料理をより美しく魅せる、絹さやの色を大事に。

今回前田シェフのテーマ食材「絹さや」の扱い方や、調理アレンジについて教えてください。
絹さやは、和食には欠かせない存在。とはいえあくまでも脇役として彩りを添えることがほとんどで、料理の主役を担う機会はそう多くありません。絹さやが主役となる一品として、魅力である美しい色と、食感の良さを活かすことを重視しました。また、絹さやの香りを、青臭さではなく季節を感じさせる爽やかな香りとして表現できるように心がけました。
家庭で絹さやを調理する時には、ちょっとした手間を惜しまないことが肝心です。ひと手間かけることで、素材の持つきれいな色合いを保つことができます。また、鮮度の良いものを選ぶことも大切なポイント。さやの先端についている糸が白っぽく、ピンとしているものを選びましょう。
料理をより美しく魅せる、絹さやの色を大事に。
前田シェフが考える豆料理のコツや魅力を教えてください。
京都では「豆」をよく使います。私自身は関東出身なので、それほど身近な存在ではありませんでした。京都に来て、豆腐や湯葉などの加工品も含めて、「豆」の魅力と可能性を改めて感じることが増えました。豆料理の定番である「豆ごはん」は、関西においては季節を伝える大切な料理のひとつ。飲食店では豆ごはんを始めたことを伝える「のぼり」が立つことも珍しくなく、はじめは驚きました。それほど、豆は日本の食文化に深く根付いている食材なのです。日本の食事には欠かせない醤油や味噌も大豆が材料ですし、和食を専門とする私にとって、豆は欠かせないものであり、探究心をくすぐられる素材です。
前田シェフからひと言お願いします。
お客様が求める味を提供したいと、常に考えています。人はそれぞれ味の嗜好が異なります。だからこそ、毎回決まった仕事をするのではなく、お客様の情報をサービス担当と綿密に共有しながら、その日のコースを作り上げていきます。和食の伝統や文化を継承しつつも、変化や革新していくことも、同じように大切なこと。容易ではありませんが、お客様に喜んでいただくことがこの仕事をする上での醍醐味ですので、毎回全力で料理と向き合っています。

前田シェフの「絹さや」レシピ

絹さやの炊き込みご飯

絹さやの炊き込みご飯

特長

絹さやの素材感を活かした、定番の豆ごはんを考えました。豆のゆで汁でごはんを炊くことで、豆の香りだけを品良くごはんに移します。あとから混ぜ込むことで、絹さやの美しさを目でも感じる事ができるようにしました。焼く、揚げるという異なる調理法を素材にほどこし、食感に変化を加えています。揚げ衣には柿の種を砕いて使うことで、味の奥行きと、歯ごたえの楽しさをプラスしています。

ポイント

せっかくの絹さやの色を損なわないために、お米と絹さやを一緒に炊き込まず、後から混ぜ込むことをおすすめします。このひと手間で見た目が全く変わってきますので、ぜひお試しを。錦糸卵との色のコントラストも美しく、食卓を彩ってくれます。

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絹さやと湯葉の冷製すり流し

絹さやと湯葉の冷製すり流し

特長

絹さやのもとの形をなくしつつも、その存在感を十分に表現できる料理を、と考え「すり流し」に仕立てました。豆乳と湯葉を用いて、京都らしい味を楽しめるように意識しています。味に深みを出すために加えた白味噌は、豆乳だけでなく絹さやの香りとも相性がよく、一体感のある優しい味わいに仕上がります。食欲がないときでもさらさらと食べやすいので、先付けとしてもぴったりな一品です。

ポイント

絹さやは、塩水で湯がくことがポイントです。これは豆に塩味をつけるためではなく、豆が本来持つ自然の甘みを引き出すため。冷やす際の氷水にも塩を加え、素材のうまみと甘みを最大限に活かしましょう。やさしい味わいゆえ、風味を際立たせるためにしっかり冷やしてからお召し上がりください。

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RED RYORINNIN's EMERGING DREAM U-35

明日の才能、未知なる美味を発掘する

2013年に幕を開けた、新時代の若き才能を発掘する日本最大級の料理人コンペティションRED U-35 (RYORININ’s EMERGING DREAM)。夢と野望を抱く、新しい世代の、新しい価値観の料理人(クリエイター)を見いだし、世の中に後押ししていくため、これまでの料理コンテストとはまったく異なる視点で、日本の食業界の総力を挙げて開催する料理人コンペティションです。

脇屋友詞

2015年大会へのコメント

ジャンルを超えた真剣勝負を繰り広げる若い料理人の姿は実に気持ちがいい。情熱的でがむしゃらで。気づいたのは、普段の料理に対する姿勢の差が如実に現れているということ。自分の将来をかけた“修練”の場とし、己の理想像に近づくべく重ねる努力。三歩先を考えて日々を過ごす人は確実に三歩先に進んでいくものなのです。

脇屋友詞

Wakiya一笑美茶樓 オーナーシェフ

RED U-35 プロジェクトメンバー

RED U-35 2015 審査員

  • 村田吉弘

    審査員

    村田吉弘

    菊乃井
    主人

  • 門上武司

    審査員

    門上武司

    フードコラムニスト
    雑誌「あまから手帖」編集顧問

  • 脇屋友詞

    審査員

    脇屋友詞

    Wakiya一笑美茶樓
    オーナーシェフ

  • 田崎真也

    審査員

    田崎真也

    ソムリエ

  • 山根大助

    審査員

    山根大助

    ポンテベッキオ
    オーナーシェフ

  • 辻芳樹

    審査員

    辻芳樹

    学校法人辻料理学館
    辻調理師専門学校
    理事長・校長

  • 狐野扶実子

    審査員

    狐野扶実子

    料理プロデューサー・コンサルタント

  • 山本征治

    審査員

    山本征治

    龍吟
    オーナーシェフ

  • 須賀洋介

    審査員

    須賀洋介

    SUGALABO Inc.
    代表

RED U-35 総合プロデューサー

  • 小山薫堂

    総合プロデューサー

    小山薫堂

    放送作家

RED U-35 発起人

  • 発起人

    岸朝子

    食生活ジャーナリスト

  • 発起人

    滝久雄

    株式会社ぐるなび
    代表取締役会長
    創業者

RED U-35 2015 顧問

  • 顧問

    細川佳代子

    NPO法人 勇気の翼
    インクルージョン 2015
    理事長

  • 顧問

    浅葉克己

    アートディレクター
    株式会社浅葉克己デザイン室
    NPO法人デザインアソシエーション会長


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